――――――…時は少し遡る。
今朝、目を覚ますなり。
ナジュが学院の教員達に、すぐさま招集をかけた。
今度はイレースと天音、それから…一応元暗殺者組の二人も呼んだ。
あいつらは、遠ざけておいても必ず首を突っ込んでくるからな。
どうせ盗み聞きされるに決まっているので、いっそこちらから呼んだ。
イレースや天音達は、突然の招集にもすぐさま駆けつけてくれたが。
肝心のシルナは寝ぼけ眼で、危うくイレースに目覚ましビンタ、ならぬ目覚まし拳骨を食らうところだった。
まぁ、それは良いんだ。そんなことは。
「シュニィさんを誘拐した犯人の正体が分かりました」という前置きの後。
ナジュは、昨晩精神世界でリリスに聞いた…犯人の魔物について話してくれた。
ナジュが教えてくれた衝撃の真実に、驚いている間もなく。
とにかくこの情報を、聖魔騎士団の連中にも…今もシュニィを必死に探している仲間達に…一刻も早く伝えなければならない。
そう思って、俺とシルナとナジュの三人で、朝っぱらから聖魔騎士団魔導隊舎に走ってきた。
入り口でジュリスの居場所を聞いたら、男性隊舎にいるって言われたから。
慌てて駆けつけてみたら、そこにシュニィがいた。
これには俺も驚いた。
まさか、既に見つかっていたとは。
曰く、見つけたのはベリクリーデだそうだ。
しかも、何か根拠がある訳ではなく。
ただ直感で、「ここにいる気がする」と言って探してたら、本当に見つけたらしい。
…男性隊舎の空き部屋で、だそうだ。
まさかそんな近くにいたとは。
これまで必死に探していた俺達って、一体。
見つかったのは嬉しいけど、申し訳ないが素直に喜べなかった。
節穴にも程があるだろ。俺達の目…。
しかし、己の間抜けを責めるのは後回しだ。
ナジュから、犯人の正体が知らされた今。
悠長なことやっている暇はない。すぐにでもシュニィを魔物の手から保護しなければならない…。
…はずだったのだが。
「あー、シュニィと一緒にいた魔物?あいつなら、さっき客室に案内してきたよ」
犯人の魔物を捕まえたのか、という俺の問いに、ジュリスはそう答えた。
…は?
「彼の名前はマシュリさんですよ」
シュニィは犯人の名前を教えてくれた。
憎い相手のはずなのに、何故親しみを込めて名前で呼んでいるのか。
と言うか…。
「客室…?牢屋だよな?」
ナジュの話が本当なら、さぞや骨が折れたことだろう。
怪我人が出ていてもおかしくない…はずなのだが。
驚くほど、ジュリスもシュニィもベリクリーデも平然としていた。
…あれ…?
「いや、客室だ。来客が来たときに通す部屋」
「…何でそんなところに?」
「シュニィが閉じ込めないでくれって言うからな。それに、ベリクリーデもあいつは無害だって言ってるし」
「…」
「本人も、逃げる様子も抵抗する気配もないし、そういうことなら大丈夫だろうと思って」
…マジで?
自分を誘拐して、閉じ込めた相手を客人扱い?
どうなってるんだ。シュニィの懐の広さは。
今朝、目を覚ますなり。
ナジュが学院の教員達に、すぐさま招集をかけた。
今度はイレースと天音、それから…一応元暗殺者組の二人も呼んだ。
あいつらは、遠ざけておいても必ず首を突っ込んでくるからな。
どうせ盗み聞きされるに決まっているので、いっそこちらから呼んだ。
イレースや天音達は、突然の招集にもすぐさま駆けつけてくれたが。
肝心のシルナは寝ぼけ眼で、危うくイレースに目覚ましビンタ、ならぬ目覚まし拳骨を食らうところだった。
まぁ、それは良いんだ。そんなことは。
「シュニィさんを誘拐した犯人の正体が分かりました」という前置きの後。
ナジュは、昨晩精神世界でリリスに聞いた…犯人の魔物について話してくれた。
ナジュが教えてくれた衝撃の真実に、驚いている間もなく。
とにかくこの情報を、聖魔騎士団の連中にも…今もシュニィを必死に探している仲間達に…一刻も早く伝えなければならない。
そう思って、俺とシルナとナジュの三人で、朝っぱらから聖魔騎士団魔導隊舎に走ってきた。
入り口でジュリスの居場所を聞いたら、男性隊舎にいるって言われたから。
慌てて駆けつけてみたら、そこにシュニィがいた。
これには俺も驚いた。
まさか、既に見つかっていたとは。
曰く、見つけたのはベリクリーデだそうだ。
しかも、何か根拠がある訳ではなく。
ただ直感で、「ここにいる気がする」と言って探してたら、本当に見つけたらしい。
…男性隊舎の空き部屋で、だそうだ。
まさかそんな近くにいたとは。
これまで必死に探していた俺達って、一体。
見つかったのは嬉しいけど、申し訳ないが素直に喜べなかった。
節穴にも程があるだろ。俺達の目…。
しかし、己の間抜けを責めるのは後回しだ。
ナジュから、犯人の正体が知らされた今。
悠長なことやっている暇はない。すぐにでもシュニィを魔物の手から保護しなければならない…。
…はずだったのだが。
「あー、シュニィと一緒にいた魔物?あいつなら、さっき客室に案内してきたよ」
犯人の魔物を捕まえたのか、という俺の問いに、ジュリスはそう答えた。
…は?
「彼の名前はマシュリさんですよ」
シュニィは犯人の名前を教えてくれた。
憎い相手のはずなのに、何故親しみを込めて名前で呼んでいるのか。
と言うか…。
「客室…?牢屋だよな?」
ナジュの話が本当なら、さぞや骨が折れたことだろう。
怪我人が出ていてもおかしくない…はずなのだが。
驚くほど、ジュリスもシュニィもベリクリーデも平然としていた。
…あれ…?
「いや、客室だ。来客が来たときに通す部屋」
「…何でそんなところに?」
「シュニィが閉じ込めないでくれって言うからな。それに、ベリクリーデもあいつは無害だって言ってるし」
「…」
「本人も、逃げる様子も抵抗する気配もないし、そういうことなら大丈夫だろうと思って」
…マジで?
自分を誘拐して、閉じ込めた相手を客人扱い?
どうなってるんだ。シュニィの懐の広さは。


