私の声と君の音

『んじゃ、俺行くわ。』

『あ、うん、あ、まって!マフラー!』

『あーいいよ、帰りも冷えるから。』

『じゃー家に帰ったら返しに行くね。』

『おー。』

『相変わらずらぶらぶですねー、愛華と駿くん!』

『幼なじみだからね。』

『いやいやいや、幼なじみ以上だよ!』

『確かに笑恋の言う通りね。』

『もうやめてよー2人とも。』

『ふふ、私達も行きましょ。』

『おー!朝練!行くぞ!』

そう、朝練。
私達はみんな同じ部活、吹奏楽。
私はパーカッションで、笑恋はアルトサックス、理々杏はフルートだ。
笑恋は一目惚れで中学の時にアルトサックスを選んだらしい。それでちゃんと希望楽器をやっているから、ホントに笑恋の実力はすごい。
中学の時も大会に出て優勝してる。
理々杏は小学1年生の時からフルートをやってるらしい。いかにもお嬢様って感じ。