キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】

そんな……まさが私が?
昨日まではなんの違和感も感じなかったのに。

でも、さっき診察室で見せてもらったレントゲン写真。
腰椎の部分に、黒い(もや)のような物が見えていた。

4年間外科外来で勤務してきた私。なんとなく、予測がついてしまうのだ。


「矢田さん……って、大丈夫ですか? 顔が真っ青」


呼びに来てくれた放射線技師さんが私の顔色が悪いことに気が付いてくれ、近くまで来てくれる。

悪いことばかりが頭を過り、よくない診断結果ばかりを予想してしまう。


「……私っ、悪い……病気かも、しれない」

「まだ検査してみないとわかりませんから。それをきちんと診断するためにも、ちゃんと検査しましょう」


背中に手を当てて付き添ってくれる技師さんに連れられ、撮影室に入る。

造影剤を体内に入れる点滴が繋がれ、造影MRI検査が始まった。


ーーどうか、どうか。悪い病気ではありませんように。


検査中もずっとそう心の中で願う。
でも、そんな私の儚い思いが簡単に壊されてしまうなんて、このときは思ってもみなかった。

* * *


「ーー骨肉腫(こつにくしゅ)です」


検査後、静かな診察室で告げられた病名。

『そんなはずない』という思いと『やっぱりそうか』という思いが、今心の中で網羅していた。