キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】

車から降りると自然と手が繋がれ、一緒に入口へと向かった。

自動ドアを通り抜けると、インフォメーションで入場券を買っている人たちがたくさん並んでいる。

列の最後尾に並んで、順番を待つ。
まさか、こんなに混んでいるとは思ってなかったな。

もっとスムーズには入れるのかと思っていたけれど、入場券を購入できたのは並んでから10分後。


「入場料は、500円か」


そんなことを言いながらジーンズのポケットから財布を取りだそうとしている匠真の手を、慌てて止めた。


「あっ、待って。ここは私が払います!」

「いや、いいって。今日は俺が……」

「2人で1,000円でしょう? そんなに負担になりませんから」


バッグから財布を取り出して1,000円札を取り出すと、受付の女性に手渡すようにして支払いを済ませた。

こうすれば、匠真も引き下がるしかないと思ったから。
少し強引なくらいが、ちょうどいい。

1,000円札と引き換えに入場券を2枚もらい、インフォメーションを離れる。

ふと入場券を見てみると、そこにも素晴らしい絵画が描かれていた。


「……素敵」


自然と漏れた言葉。

入場券のような小さなスペースにですら、こんなに素晴らしい世界が広がっている。