『やっぱり、難しいか?』
「い、いえ。そうじゃなくて、嬉しくて……」
『ならよかった。遠出はできないけど、どこに行きたいか考えておいてくれ』
「はい。わかりました」
私がそう返事をすると『それじゃあ、また明日』と言って、電話を切ってしまった匠真。
きっとまだ、仕事が立て込んでいるのだろう。
通話を終えてリビングへ戻ると、母がニコニコ笑顔で待っていた。
この笑顔……話の内容を知っていそうだ。
なにを言われるかドキドキしながら、私は椅子に腰かけて紅茶を口に入れた。
「葵、出かけるの?」
「ゔぅ……き、聞いてた? よね……」
「聞いてたもなにも、あんた声が大きいから」
……それもそうか。
あんな大きい声で叫んでおいて、聞こえていないわけがないか。
「葵、行っても構わないけど、体調を優先してね。これだけは約束」
「それは……もちろん。約束する」
私の返事を聞くとにっこり笑って、飲み終わったコーヒーカップを持ってキッチンへと向かう母。
そうか。いくら体調が安定してきているからといって、安心してはいけない。
母はきっと、それを心配しているんだ。
でも、絶対に心配をかけることだけはしたくない。
それだけは、ちゃんと守ろう。
母の背中を見てそんなことを考えながら、私は自室へと向かった。
「い、いえ。そうじゃなくて、嬉しくて……」
『ならよかった。遠出はできないけど、どこに行きたいか考えておいてくれ』
「はい。わかりました」
私がそう返事をすると『それじゃあ、また明日』と言って、電話を切ってしまった匠真。
きっとまだ、仕事が立て込んでいるのだろう。
通話を終えてリビングへ戻ると、母がニコニコ笑顔で待っていた。
この笑顔……話の内容を知っていそうだ。
なにを言われるかドキドキしながら、私は椅子に腰かけて紅茶を口に入れた。
「葵、出かけるの?」
「ゔぅ……き、聞いてた? よね……」
「聞いてたもなにも、あんた声が大きいから」
……それもそうか。
あんな大きい声で叫んでおいて、聞こえていないわけがないか。
「葵、行っても構わないけど、体調を優先してね。これだけは約束」
「それは……もちろん。約束する」
私の返事を聞くとにっこり笑って、飲み終わったコーヒーカップを持ってキッチンへと向かう母。
そうか。いくら体調が安定してきているからといって、安心してはいけない。
母はきっと、それを心配しているんだ。
でも、絶対に心配をかけることだけはしたくない。
それだけは、ちゃんと守ろう。
母の背中を見てそんなことを考えながら、私は自室へと向かった。



