そんなことを思いつつ、大貫先生との間に少し距離を取ったそのとき。
「おい、なにしてる」
聞き慣れた、低い声。
『誰だろう』なんて、確認する必要もないくらい、誰の声なのかすぐにわかった。
ーー匠真だ。
私と大貫先生の間に入り込んだ匠真。
彼の顔は見えないけれど、声のトーンからして怒っていることが窺える。
でも、まだ2件目のオペは終わっていないはずなのに。
どうしてここにいるんだろう。
「なんだ。五十嵐じゃないか」
「大貫先生、俺の彼女に手を出してもらっては困ります」
「え? あぁ、そうなの。知らなくて」
「すみません。誰にも話していないので」
「へぇ、秘密の恋なんだ」と言った大貫先生を、匠真が鋭い目で睨みつけた。
そのままなにも言わずに私の腕を掴んで、外来の外へと連れ出されてしまう。
……怒ってる、よね?
だって、自分の彼女がほかの男性と至近距離で話していたら、いい気はしないだろう。
それに、今私の腕を掴んでいる力の強さ。
少し、痛いくらいだ。
「待って、匠真。う、腕が……痛いです」
さすがに痛くて、途中で匠真に声を掛けた。
私の声で我に返った彼は「あっ、すまない」と私の方を振り返って、掴んでいた腕を解放してくれる。
「おい、なにしてる」
聞き慣れた、低い声。
『誰だろう』なんて、確認する必要もないくらい、誰の声なのかすぐにわかった。
ーー匠真だ。
私と大貫先生の間に入り込んだ匠真。
彼の顔は見えないけれど、声のトーンからして怒っていることが窺える。
でも、まだ2件目のオペは終わっていないはずなのに。
どうしてここにいるんだろう。
「なんだ。五十嵐じゃないか」
「大貫先生、俺の彼女に手を出してもらっては困ります」
「え? あぁ、そうなの。知らなくて」
「すみません。誰にも話していないので」
「へぇ、秘密の恋なんだ」と言った大貫先生を、匠真が鋭い目で睨みつけた。
そのままなにも言わずに私の腕を掴んで、外来の外へと連れ出されてしまう。
……怒ってる、よね?
だって、自分の彼女がほかの男性と至近距離で話していたら、いい気はしないだろう。
それに、今私の腕を掴んでいる力の強さ。
少し、痛いくらいだ。
「待って、匠真。う、腕が……痛いです」
さすがに痛くて、途中で匠真に声を掛けた。
私の声で我に返った彼は「あっ、すまない」と私の方を振り返って、掴んでいた腕を解放してくれる。



