キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】

真面目に治療をしている成果が表れ、癌細胞は徐々に縮小してきているよう。

だからなのか、食欲も出てきて背部痛も落ち着いている。
体力不足は、相変わらずだけど。

それでも挫けることなく治療をしてこれたのも、周りのみんなが支えてくれたお陰だ。


「あ、私も行かないと」


あっという間の休憩時間。
食べ終わった食器を手に持ち、私は外来へと戻った。


診療が終っている外来は、とても静かだ。

電子カルテにログインすると、私は患者さんのカルテを開く。

まずは、今日紹介で受診した患者さんの返書作成から。
相変わらず、匠真はこういった事務作業が苦手。

そのために私のような医師事務が存在しているわけなのだけれど、圧倒的に匠真の雑務が多い。

それだけ、ドクターとしての信頼が厚いのだろう。


「えっと……『平素よりお世話になり誠にありがとうございます。』」


文章の書き出し、お返事の内容。それに、文章の書き終わりも、すっかり覚えた。

カルテ記載を見ながら返書作成をして、最終チェックをドクターにしてもらう。初めの頃はよく書き直しが多くて訂正されまくっていたけれど、もう4年ともなればお手の物。

それぞれのドクターが記載しそうな文面だって、スラスラと入力できる。

正直、目をつぶっていても書けそうだ。