キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】

声を掛けてから、森脇さんの横に腰かけた。
妊娠8ヶ月を迎えた彼女は食欲も増してきたようで、カレーライスをもりもりと食べている。

すごい。私なんて、最近になってやっとラーメンを口にすることができるようになったのに。

カレーを食べている森脇さんを横目に、私も両手を合わせてからラーメンを口へと運んだ。


「そうだ。さっき、大貫先生となに話してたの?」

「ぅぐっ……! み、見てたんですか?」

「うん、一瞬。2人が話してるの、珍しいから」


そう言いながら、お冷を口にする森脇さん。

確かに、彼女の言う通りだ。
基本、私の横にいるのは匠真だもの。

ほかの男性と会話しているのが気に入らないのか、外来後はすぐに私のところへやって来る。

今日は鼠径ヘルニア以外のオペにもう1件オペを控えている匠真は、すぐに外来からいなくなってしまった。
もしかして、それをわかって私に近付いた……?


「大貫先生って、その……ご結婚されてますよね?」

「え、今さら? 5階に、奥さん働いてるじゃない」

「……仲、悪いんですか?」

「全然! 〝愛妻家〟で有名じゃない、彼。奥さんは、忙しくて出産後3ヶ月で復帰したらしいけど」


森脇さんの発言に驚いて「3ヶ月で!?」と、大きな声を出してしまった。

慌てて口に手を当てて、姿勢を正す。