ちょっ、ちょっと待って!?
ど、どうゆうこと!?何が起きてるの!?
私の手を取り握りしめ、真剣な眼差しで見つめる薺はいつもの変態さは微塵もなかった。
私を真っ直ぐ見つめる表情があまりにもカッコよくて――顔の熱りを抑えられない。
「な、何言ってるの!?」
「ずっとお嬢様のことをお慕いしておりました」
「はぁーー!?」
待って、ほんとにわけがわからない!!
だってこんな、まさか両想いだったなんて……それだけは絶対あり得ないと思ってたのに!!
だって私たち11歳も年が離れてて、執事とお嬢様の関係で……これは不毛な片想いだと思ってたのに。
「本当はお嬢様が18になられるまで待つつもりでいましたが、そんな悠長なことは言っていられないようですね。
ところでどなたですか?」
「な、何が?」
「先程の合コンでお嬢様が心惹かれた男ですよ。お嬢様の視界に入らないように徹底的に排除します」
「何言ってるの!?!?」
犯罪でも犯すつもりなのか!?
「そ、そんな人いなかったわよ!」
「本当ですか?」
「本当だってば!」
本音はちょっぴり海棠くんにキュンとしたけど!



