激しい嫉妬からは逃れられない


「着いた着いた、おいで」





車が止まった先に見える漠然と広がる海





す、すごい·····




思わず言葉を失う




今まで海には何回か来たことがあるけど




ここは段違いに綺麗でそして心が晴れやかになって思わず見とれてしまう




「ねぇ新井さんは好きな人いる?」




「へ?」



どうして今好きな人·····?




それに私は··········





「俺ね、新井さんのこと好きだよ、てか気づいたら好きになってた。ほんとは言わないつもりだったんだけどどっかの誰かさんは全然迎え来ないし?」




え·····?





八神くんが私を?




嘘、ほんとに?




ほんとのほんとに八神くんが私を好き·····?




ど、どうしよう




あまりにも突然ででも·····こうくんのことは忘れたい




2つの思いが私の中を駆け巡る




このまま八神くんの思いに甘えちゃいたい





だけど、だけど今の私は·····




「もしね?もしもの話だけど新井さんに好きな人が居てその想いがむぐわれないなら忘れさせてあげるよ」




どうしてそんなに私なんかにこんなにも優しくしてくれるの




忘れるためにって





八神くんを利用しようと少しでも考えちゃったのに