声が届かなくても、

もう一度、首を振る。

『俺も、それと一緒だよ。琴乃をめんどくさいとか、嫌いとか、思ったことない。だから別に、

今までの生活を終わらせる必要ない』

『で、でもっ……!』

『それでも!……それでも琴乃が俺に頼りたくないって言うなら、やめる』

……っ!

本当は、嫌だ……。

大好きな人と一緒にいられる時間が減ってしまうのは、嫌だ。