しかし優秀な兄に比べかなりのポンコツヒロイン(無自覚)な彼女は、成人したのにまだ任務のひとつも与えられないことが不満で仕方ありませんでした。

 そんな彼女になんとはじめての任務!
 内容は、『次期宰相に内定した侯爵令息の夜の素行調査』でした。

 変な女にお熱を上げて国を傾けられたら困りますからね。
 まぁ、そんな彼・ディーデリックは幼少期からクリスティナという変な令嬢に夢中で、この任務の指示を出したのも彼本人だったりするんですけど。

 侯爵家のメイドに案内されて彼の寝室に向かうクリスティナ、すでに侵入とは? な話なんですが、彼女はポンコツなので「完璧な潜入ですわぁ~!」なんて大喜び。

 そして寝ている彼の側に行くと、なんとベッドには見たこともない何やら怪しいものが。
 もちろんそれらは大人の玩具だし、何ならメイド含めクリスティナ以外のすべての人がディーデリックが狸寝入りだとわかっているんですが、そこにも気付かないのがクリスティナクオリティ。

 玩具でアレコレされ、最終的には結婚する言質をとられ既成事実も作られてしまう訳ですね。