ありがとうって伝えたい 祖父編

『そうだよー? 今から花那ちゃんのおじいちゃんのところまで案内するからね?』

「あの、景さん? ここはどこなんですか? みんなどこに行っちゃったんですか?」

『ここはねおじいちゃんの心の中だよ。花那ちゃんも今は心だけの状態なの』

「ええっ!?」

『だから身体はみんなおじいちゃんの部屋にあるんだけど、心だけでおじいちゃんの心の中に遊びに来てるって感じかな? 花那ちゃんのお父さんもお母さんもおばあちゃんもみんな来てるよ?』

「じゃあ景さんがここにいるってことは、他のみんなは誰に案内してもらうんですか?」

『みんなそれぞれ私が案内してるよ? 私ってば分身の術が使えちゃうから』