「小鳥遊さん、まだ言ってないの?」

「...。うん。まだ言う勇気がなくて。だって、別れる可能性が高いのに婚約者です。なんて。別れた時にお母さんショックで寝込むわ。」

下を向いて言うと藍沢君は私の顔を優しく掴んで上に向ける。

「確かに惚れなかったら別れるって言ったけど、惚れてもらうし、それに俺だって好きなんだよ?」

昨日みたいな笑顔は無い。怒ってるんだ。確かに藍沢君は私の事好きなんだ。