突然近づいてきて、私の腕を掴む。不審者?!声を出そうとした時、

「小鳥遊陽菜さん。だよな?」

フードを自ら外した男の人は学園1人気者で御曹司な藍沢君だった。まさか、学校の人がこの店に来るなんて...!
店長、お母さん、お父さん。ごめんなさい。

「...。はい。そうです。」

私は反応が怖くて下を見る。
「やっぱり。
なんて言われるか分かってると思うが、
アルバイトをしてる理由は?」

聞かれると思った。許されるとは思わないけど、一応答えよう。

「...家が、貧乏で。生きていく為には必要で。
...ごめんなさい。」

すると、グイッと顔を上に向けられた。