好きだけじゃ  足りない、




「先輩ってそんなこと言う人でした?」


きょとんとする結を抱き寄せる。

危ない、今度こそ顔が熱ってるのがバレそうだった。



でも、すぐに後悔する。

結の甘い香りが窓から入ってくる風にのって鼻を掠めてきて、


「先輩…」

そう呼ばれるだけでも、ギュウッて心臓が締め付けられる。

これは…危険すぎる。

このままいけば俺は絶対止められない。