「さー、席に座れ〜転校生を紹介する!名前は栗原 風香だ、入れ〜」



そう言った担任の言葉で、俺は固まった。


宮風にもそれは伝わったみたいで。


「栗原 風香です。皆んなよろしくね」

なんてはにかんで言う栗原にクラスメイトはメロメロ。


なに騙されてんだか。


「五十嵐くん。五十嵐くんも変わらないでね。」

珍しくそう真剣に呟く宮風。

なにもなかったように「女の勘ですよ。」


なんて微笑んでいた。