――ドクンッ!

心臓が大きく脈を打った。


「うん……」


オレはそう答えた。


その瞬間、また目の前が真っ暗になった。

何かをしよう……彼女はそう言ったんだっけ?

そしてオレはそれに同意したのか?


この後は?

どうなったんだ?


ダメだ。

思い出せない。


覚えているのは、

口の中に広がるミルキーの甘い味と……


それから「大丈夫……大丈夫……」そう言いながら握り締めてくれた手のぬくもり。



寒くて……暗くて……不安で。

体がガタガタ震えてて……。


そんな中彼女の手のぬくもりだけが、オレを安心させてくれた。



それでも、やっぱり……


寒い……


寒い……

寒い……

寒いよ……



「寒いっちゅうねん!!」


そんな叫び声をあげて、オレは飛び起きた。


ん?

アレ?