ドアが閉じた音がした瞬間、オレは今日一番の大きなため息を吐き出した。


人の気持ちは

時として、これ以上ないぐらい重く感じるんだ。



傷つけたり傷つけられたり……

そうしなきゃ、人とは関われないのだろうか?


だとしたら、1人でいる方が楽なんだろうか?



ジトジトと湿っぽい空気が肌にまとわりつく。


意味もなく空を見上げてみた。


「なんか……重っ……」


なんかよくわからないけど。

何もかもが……

空気すら

ずしりとオレにのしかかっているような気がした。