「だって。人の名前散々バカにしといてー!! 自分も名乗るべきです!」


「んー?」


オレはカウンターに両手をついて、じっとミーコの顔を覗き込んだ。


ミーコの頬が徐々にピンクに染まっていく。

見つめられて緊張しているのかな?

視線をどこに合わせたらいいかわからず焦ってる感じ。



オレはそんな様子を見て、フッと息を吐いて笑った。


「内緒」


ミーコは「へ?」と一瞬目をキョトンと丸くさせると、またカウンターに突っ伏した。


「もぉ、やだー。この人、絶対意地悪だぁ!!」



隣ではオレらの会話を聞いていたルウさんがまたくすくす笑ってた。