「だいたい。なんでここにやってきてん。オレ、今日はデートって言ってたやろ? スミレんちに泊まってたかもしれへんやん! オレがここにいるなんて確証なかったやろ? オレがいなかったら、どうしててん! なんで後先も考えずにそんな無謀なことすんねん!」


喉が痛いのも忘れて怒鳴ってしまった。


なのにミーコは一瞬キョトンとしたかと思ったら、いつものように能天気な笑顔を見せる。


「いいじゃないですか」


「へ?」


「だって、いたんだから」


「……」


「サトシさんいたんだから。ここに……ね?」


小首をかしげてにっこり微笑むミーコ。


「うん……まぁ、そうやけど」


何か腑に落ちない気がしてブツブツ呟くオレ。


上手く丸め込まれたようなそんな感じ。




「じゃ、もう寝てください」と立ち上がるミーコ。



「いや、まだ寝ぇへん」


「え?」