「うーん……そうやな」


特に興味もなさそうに、シィは答えた。


ヤツはミーコが持ってきたロールケーキに夢中のようだ。

「これ、マジうまっ」とか言いながら、口いっぱい頬張ってる。


「すごいですよ! 頭も良くてかっこいいなんて……。彼女さんうらやましいなぁ……」


「彼氏いないの?」


蒼井の問いかけに「いませんっいませんっ」とミーコはブンブンと首を横に振る。


「じゃ、今度デートしよっか」


「ええっ」


「つか、マジ羨ましい。オレ、一人暮らしなんだよね。すっげー部屋汚いし……うちにもメイド欲しいわ」


「彼女さんにしてもらえばいいじゃないですかー」


「今、いねーもん。飯、作りにきてよ?」


「ええっ」



もう沸騰寸前ってぐらいミーコの頬は真っ赤になってる。



ああ……もう完全に落ちたな。