その日もオレは予備校へも行かず、家でダラダラ過ごしていた。


ソファに横になって、形だけ勉強しようと参考書を手にしていると

「もー! 掃除の邪魔ですー」


ミーコが掃除機の吸い込み口をオレに向ける。



「お前、ご主人様に向かってなんてことすんねんっ」


「予備校行かないバツですよっ」


ジロリと睨むとオレのTシャツを吸い込む。


「うわっ。お前、最悪やなっ。何すんねんっ」



そんな感じで、ミーコとじゃれあっていると、ケータイが鳴った。



「はいはーい」


《よぉ》


電話の相手はシィだった。