ミル*キス

「そういうお前は何年なん?」

「3年ですよ?」

「え? じゃ、受験やん? バイトなんかしてる場合ちゃうやろ」

「工藤さんに言われたくないけど」と口を尖らす。


……うわっ。やぶへび?


「うちは付属だから大丈夫なんです。内部進学できるから」

「あー……そっか。お前N女やんな」


あのセーラー服には見覚えがある。


「え? 知ってたんですか?」


「制服見たらわかる。オレ、N女のコとつきあったことあるもん」


「はは……そういうことですか」


「N女ってかなり偏差値高いやん? 国立狙いの子も結構おるんちゃうん?」


「ああ、そういう子もたくさんいますよ? 頭の良い子たち。あたしはそういうんじゃないから……。必死に勉強する気もないし、内部で充分ですよ」

「まぁな。楽して大学行けるんやったら、それでええよな」