◯家までの帰り道(夜)
手を繋いで歩く朔弥と妃那乃。
妃那乃「ねぇ…朔弥」
朔弥「ん?」
妃那乃「朔弥はいつから私の事好きだったの?」
朔弥「なっ何だよ、突然…そんなんいつだっていいだろ」(言えるかよ…)
朔弥の顔が赤面する。
妃那乃「えー…いいじゃん、教えてよ」
朔弥「…そういうお前はどうなんだよ」
妃那乃「わっ私の事はいいの!今私が質問してるんだから答えてよ」
(わー…何言ってんの。私ってめんどくさい)
朔弥「そっちが答えたら教えてやるよ」
(俺ってめんどくせーな)
妃那乃「…」
朔弥「…」
朔弥「じゃあ…せーので答えようぜ」
妃那乃「わっわかった」
朔弥と妃那乃「「せーの…」」
その時並木道のイルミネーションがライトアップされ、キラキラした光が2人を囲んだ
妃那乃「わぁー…綺麗」
朔弥「…だな」
妃那乃「…なんかさ、小さい頃公園でみたあの星々みたいに綺麗だね」
朔弥「妃那乃…あの時、俺が言った事覚えてる?」
妃那乃は朔弥と星を見た日のことを思い出す
朔弥「俺…こんなんだけど…お前の事ずっと守るから」
妃那乃「うん」
妃那乃は笑顔で言う。

◯家の玄関
妃那乃と朔弥「ただいま」
響希と湊斗「おかえりなさい」
響希は2人の繋がってる手をみて少し悔しそうに笑う。
響希「…湊斗から話は聞きました。よかったですね。お嬢様」
妃那乃「響希…ありがとう」
響希「朔弥、お嬢様のこと幸せにしてくださいね。そうじゃなければ私がすぐお嬢様を奪いにいきますから」
湊斗「僕もだよ、朔弥」
朔弥「あぁ。絶対にお前達の分まで幸せにする」
朔弥が妃那乃の肩をつかみ抱きしめる。
妃那乃は幸せそうに笑う。
妃那乃の顔を見て安心する響希と湊斗。
そこへ、家元と新橋がやってきた。
家元「おかえり。…どうやら決まったようだな。あとで私の部屋に二人一緒に来なさい」
そう言って家元と新橋は家元の部屋へと戻る。

◯家元の部屋
妃那乃「…」
朔弥「…大丈夫だから」
朔弥は妃那乃の手を繋ぐ
妃那乃「うん」
廊下から家元に声をかける
家元「二人とも入りなさい」
朔弥と妃那乃「失礼します」
二人は緊張した面持ちで部屋へ入る
家元「…二人とももっとこちらへおいで」
朔弥と妃那乃は家元に近づく
家元「まずは妃那乃…朔弥を選んだという解釈でいいか?」
妃那乃「…はい、お祖父様」
家元「うむ。朔弥…お前はこれから次期家元とし神崎流と如月流を引っ張っていく覚悟…また妃那乃を幸せにする覚悟はあるか?」
朔弥「はい、あります」
朔弥は真っ直ぐ家元の目をみる
そんな朔弥をみて家元は微笑む
家元「…今のお前なら任せられる。妃那乃のことよろしく頼むぞ」
朔弥「はい、必ず…幸せにします」
朔弥と妃那乃は微笑み合う。