いつも無人の、海だけ駅。


電車がなかなか来ないからだろう。


定期をかざしてホームに入る。


今日もきっと1人だ。


俺だけの駅。


そう思っていたのに。


「…え」


ホームにひとつしかない、錆びれた青いベンチ。


そこに、人が座っていた。