一緒にコンビニに行ってもらったあと、私はまたリョウさんに勉強を教わるようになった。


ただ、あの日のハグのことはリョウさんも私も触れない。


リョウさんが何も言ってこないのに、私の方から問いただす勇気はなかった。


リョウさんがあの時どういうつもりで私を抱きしめたのかはわからないけれど、勉強を教えてくれるリョウさんは、以前と変わらず優しかった。


優しいリョウさんとまた仲良く話せれば、それだけで十分嬉しかった。


臆病な私は、今の関係を壊してしまうのが怖かった。