リョウさんが好きで、
一人で勝手にやきもち焼いて、
顔を見るのもつらくて避けてるなんて。


そんなこと、恥ずかしくて口が避けても言えない。


また黙り込んでしまった私を見上げて、タカさんは口調を和らげた。


「俺はさ、リョウは、みのりがまた勉強を聞きに来るのを待ってるんじゃないかと思うぜ」


タカさんの眼鏡の奥の目が優しくなっていた。


「うん……」


「気が向いたら、また質問してやんな」


「わかった……」


私はタカさんに挨拶して食堂を出た。