学生寮

「でも、俺もリョウの恋愛話聞いたことねーし。
実際そっちなワケ?」


興味津々といった様子で聞くカンジさん。


私も知りたい!


リョウさんはぶっきらぼうに答えた。


「今、好きな子がいないだけで、俺は女の子が嫌いなわけじゃないよ。
むしろ好きだから」


よかった~


リョウさん、ゲイじゃないらしい。


ほっとしていると、リョウさんは私の肩に手を置き、目を覗き込んできた。


うわぁ、リョウさんの目、まつげ長~い。


っていうか、こんなかっこいい人に触れられたら、ドキドキしちゃう!


「みのりちゃん、誤解しないでね。
俺、本当にゲイじゃないから。
女の子の方が好きだから」


「え?
プッ、クククッ……」


あんまりリョウさんがまじめな顔で言うから、ドキドキも吹っ飛んで吹き出しちゃった。


ゴメン、リョウさん。


「っとに。余計なこと言うなよカンジ。
フン、おまえなんか、この間便器抱いて寝てたくせに」


おわっ、今度はまた違った意味で爆弾発言。


っていうか、ああ言えばこう言うって、なんか子どものけんかみたいになってますけど……