話が途切れたところで温泉に行くことにしたけど、莉絵ちゃんは「私はいいからお二人でどうぞ」と座ったままだった。


莉絵ちゃんにとっては、温泉なんて珍しくもないのかもしれない。


私と裕子は部屋にあった浴衣に着替えた。


浴衣はそれぞれ違う色とデザインで、どちらもすごく可愛いかった。


私達の部屋は別館にあり、大浴場は本館と別館にそれぞれ1つずつあった。


本館の方には露天風呂がついていて広いようなのだけど、あまり時間がなくなってしまったので私達は近い別館の大浴場を使うことにした。


莉絵ちゃんに声をかけて私と裕子は大浴場へ向かった。



暖簾のかかった扉を開けると、私達と入れ替わりに出て行く人たちがいて、浴場は私と裕子で占領できた。