結局、案内された部屋に到着するまで10分以上の時間がかかった。
私は無言のまま固まっていたが、ちゃんと説明するからというハサンの言葉でやっと動き出した。
そして通されたのは豪華な執務室。
広い空間に立派な応接セットとデスクがあり、東京の街並みが見渡せる大きな窓からは温かな光が差し込んでいる。
「さあ、どうぞ」
ソファーに腰を下ろした私に美しいカップに入った温かな紅茶が差し出され、私も素直に受け取り口を付けた。
フッ。
初めて訪れた別世界のような空間で緊張しているはずなのに、温かな紅茶にホッと息をつき意識せずに笑顔になってしまった。
大学を卒業して以来結果重視の営業の最前線で働いてきながら、どこか楽天的なところのある私。それは離島の大自然の中で育ったからだろうと思う。
どんなに悩んでも自然の中の自分は無力でちっぽけな存在。そう思えば肝も据わるし、ダメなものはダメと諦めもつく。
クスッ。
「やっと笑顔になったね」
気が付けば微笑みかけるハサンの顔が間近にあって、私は反射的に身を引いた。
一体今何が起きているんだろう。
これは現実なのか、それとも夢の中なのか、自分でもわからなくなってきた。
私は無言のまま固まっていたが、ちゃんと説明するからというハサンの言葉でやっと動き出した。
そして通されたのは豪華な執務室。
広い空間に立派な応接セットとデスクがあり、東京の街並みが見渡せる大きな窓からは温かな光が差し込んでいる。
「さあ、どうぞ」
ソファーに腰を下ろした私に美しいカップに入った温かな紅茶が差し出され、私も素直に受け取り口を付けた。
フッ。
初めて訪れた別世界のような空間で緊張しているはずなのに、温かな紅茶にホッと息をつき意識せずに笑顔になってしまった。
大学を卒業して以来結果重視の営業の最前線で働いてきながら、どこか楽天的なところのある私。それは離島の大自然の中で育ったからだろうと思う。
どんなに悩んでも自然の中の自分は無力でちっぽけな存在。そう思えば肝も据わるし、ダメなものはダメと諦めもつく。
クスッ。
「やっと笑顔になったね」
気が付けば微笑みかけるハサンの顔が間近にあって、私は反射的に身を引いた。
一体今何が起きているんだろう。
これは現実なのか、それとも夢の中なのか、自分でもわからなくなってきた。



