「元々父は、長男である俺じゃなく、妹にここの学園を任せるつもりだった。だが、意識が戻らないまま、もう一年以上になる」
え。それって……。
「事故だよ。この学園に入学して間もなく生徒会長に就任し、はじめて生徒会長として学外の会合に赴く途中で……な」
ひょっとして葉月先輩、「もしあのとき自分が生徒会長だったら」って考えて、勝手に罪悪感を感じてる、とか……?
「……葉月先輩のせいではないと思います」
「わかってるよ」
「でも……」
それでも、本当は自分のことを責めてますよね?
だって、葉月先輩は優しい人だから。
だから、眠れないんですよね?
「俺は、本来学園長になれるような器じゃないんだよ」
だからワザと優しい自分は隠して厳しいフリをしているの?
「わたし、葉月先輩は向いていると思いますよ。だって、人の気持ちを一番に考えることのできる人だから」
「それだけでは、学園は守れないんだよ」
「それでも! 大切なことだと思います。葉月先輩、ワザと人を遠ざけるために、嫌われるように振る舞っていますよね?」
「……」
「五藤先輩がずっと前に言ってました。自分を偽るためだって。だったら……」
おもむろに葉月先輩に近づくと、わたしはさっと先輩からメガネを奪った。
え。それって……。
「事故だよ。この学園に入学して間もなく生徒会長に就任し、はじめて生徒会長として学外の会合に赴く途中で……な」
ひょっとして葉月先輩、「もしあのとき自分が生徒会長だったら」って考えて、勝手に罪悪感を感じてる、とか……?
「……葉月先輩のせいではないと思います」
「わかってるよ」
「でも……」
それでも、本当は自分のことを責めてますよね?
だって、葉月先輩は優しい人だから。
だから、眠れないんですよね?
「俺は、本来学園長になれるような器じゃないんだよ」
だからワザと優しい自分は隠して厳しいフリをしているの?
「わたし、葉月先輩は向いていると思いますよ。だって、人の気持ちを一番に考えることのできる人だから」
「それだけでは、学園は守れないんだよ」
「それでも! 大切なことだと思います。葉月先輩、ワザと人を遠ざけるために、嫌われるように振る舞っていますよね?」
「……」
「五藤先輩がずっと前に言ってました。自分を偽るためだって。だったら……」
おもむろに葉月先輩に近づくと、わたしはさっと先輩からメガネを奪った。



