***
「ここ……だよね?」
電車を乗り継いで二時間。わたしは今、隣の県の高校の前にいる。
五藤先輩に会ったあと、わたしははじめて仮病を使って学校を早退した。
もちろん、橘くんに会いにいくために。
ひょっとしたら、きさらぎ学園の関係者にはもう会いたくないって、拒絶されてしまうかもしれない。
それでも……力になれなかったことを、どうしても謝りたくて。
運のいいことに、ちょうど下校時刻らしく、年季の入った校舎の昇降口から制服姿の高校生がどんどん出てくる。
男子は、オーソドックスな黒のスラックスに白シャツ姿。
みんな同じように見えて、どれが橘くんかわかるか不安……って、松葉杖をついているのが橘くんに決まってるじゃない。
「橘くん!」
新しいクラスメイトなのか、他の男子としゃべりながら校門まで松葉杖をついてやってきた橘くんに声をかけると、橘くんは、驚いた顔でわたしのことをまじまじと見た。
「え、水元? なんでこんなとこにいるんだよ。マジでビックリしたわ」
「誰?」
一緒にいた男子が、わたしと橘くんを交互に見る。
「ここ……だよね?」
電車を乗り継いで二時間。わたしは今、隣の県の高校の前にいる。
五藤先輩に会ったあと、わたしははじめて仮病を使って学校を早退した。
もちろん、橘くんに会いにいくために。
ひょっとしたら、きさらぎ学園の関係者にはもう会いたくないって、拒絶されてしまうかもしれない。
それでも……力になれなかったことを、どうしても謝りたくて。
運のいいことに、ちょうど下校時刻らしく、年季の入った校舎の昇降口から制服姿の高校生がどんどん出てくる。
男子は、オーソドックスな黒のスラックスに白シャツ姿。
みんな同じように見えて、どれが橘くんかわかるか不安……って、松葉杖をついているのが橘くんに決まってるじゃない。
「橘くん!」
新しいクラスメイトなのか、他の男子としゃべりながら校門まで松葉杖をついてやってきた橘くんに声をかけると、橘くんは、驚いた顔でわたしのことをまじまじと見た。
「え、水元? なんでこんなとこにいるんだよ。マジでビックリしたわ」
「誰?」
一緒にいた男子が、わたしと橘くんを交互に見る。



