***
橘くんが退学処分になってから一週間。
あれからわたしは、一度も生徒会室に顔を出していない。
だって、葉月先輩の顔を見たら、またきっと怒りが湧いてくるに違いないから。
そんなときに膝枕を頼まれたって、きっと拒否してしまうから。
だったら、最初から行かない方がずっといい。
「おっ、栞奈ちゃんみーっけ」
音楽室からの帰り道、片手をあげてニカッと笑う五藤先輩に出くわした。
「よかった。普通に元気そうで」
わたしの目の前までやってきた五藤先輩が、ホッとした顔をする。
「こっちは、栞奈ちゃんのお友だち?」
「はい。同じクラスの、木崎涼音っていいます」
「はっ……はじめましてっ。いつも栞奈がお世話になっておりますです」
そう言って、涼音がぺこぺこと頭を下げる。
「栞奈ちゃんに話があるんだけど、ちょっと借りてもいい?」
「も、もちろんです! あたしは先に教室に帰っておきますのでっ」
膝におでこがつくんじゃないかっていうくらい深々と頭を下げると、涼音は足早に行ってしまった。
橘くんが退学処分になってから一週間。
あれからわたしは、一度も生徒会室に顔を出していない。
だって、葉月先輩の顔を見たら、またきっと怒りが湧いてくるに違いないから。
そんなときに膝枕を頼まれたって、きっと拒否してしまうから。
だったら、最初から行かない方がずっといい。
「おっ、栞奈ちゃんみーっけ」
音楽室からの帰り道、片手をあげてニカッと笑う五藤先輩に出くわした。
「よかった。普通に元気そうで」
わたしの目の前までやってきた五藤先輩が、ホッとした顔をする。
「こっちは、栞奈ちゃんのお友だち?」
「はい。同じクラスの、木崎涼音っていいます」
「はっ……はじめましてっ。いつも栞奈がお世話になっておりますです」
そう言って、涼音がぺこぺこと頭を下げる。
「栞奈ちゃんに話があるんだけど、ちょっと借りてもいい?」
「も、もちろんです! あたしは先に教室に帰っておきますのでっ」
膝におでこがつくんじゃないかっていうくらい深々と頭を下げると、涼音は足早に行ってしまった。



