柚菜〜初恋編〜

柚菜の家の近くまで来た時


聞きたくない声が聞こえてきて、柚菜は足を止める



貴洋「どうした?」


柚菜「里依ちゃんの声がする」


貴洋「確かに。なんでいるんだろう?家近いの?」


柚菜「近くない。本当やめてほしい。」


貴洋「どうする?違う道から行く?」


柚菜「ううん。このまま行く。」


柚菜の家の横にある、駐車場に座って話す里依と雄太の姿があった



里依は柚菜に気付く


里依「あれ?また会ったね」


貴洋「てか、あそこ柚菜の家なんだから、通るだろ?お前らこそなんでこんなとこで話してるの?」


里依「たまたまだよ?別に柚の家が近いからここで話してるわけじゃないけど?」



貴洋「なら帰れば?」


貴洋は雄太にむけて、強い口調で言う


雄太「は?」



雄太は立ち上がり歩き出す



里依「待って〜」


走って追いかけて行く里依


それをボーっと眺める柚菜


二人が遠ざかって見えなくなった。




貴洋「手出してみ?」


柚菜は手を広げる


貴洋は、ポケットから飴を取り出し、柚菜に渡す


柚菜「なに?おばさんみたいじゃん飴って」



貴洋「笑ったなぁ〜甘い物食べたら、元気になれるんだぞっ!」


飴を口に入れる柚菜


柚菜「本当だ!元気になった!」



貴洋「なっ!じゃあ俺も帰るわ!また明日な!」


柚菜「ありがとう」


貴洋の優しさの味がした



その日、愛宛のメールはこなかった。