本当なら、こんな約束が必要ない子と付き合えるはずなのに。
私はまたグズグズと後ろ向きになりかける。こんな面倒くさい女、どうして昂志は好きなんだろう。
私の好きなところをたくさん言ってくれたけど、それ以上にネガティブで面倒くさいと思う。これだから、私は──。
「よくないならこんな約束しない」
昂志は私の背中をなでてくれた。心をふんわりしたブランケットでくるまれた気分になる。
「俺はさ、静波の夢を応援したいし、足を引っぱりたくない」
「……ありがとう」
「だから、静波の負担にならないような感じで……条件付きのお付き合いならどうかと思ったんだけど」
明るい口調で昂志は言った。私は昂志の左肩におでこをくっつけて、今言われた〝約束〟について考えてみた。



