照屋さんに挨拶して、俺はいつものように裏口から出た。
 スマホを確認すると、おばさんから「今日は夜勤で遅くなる」という連絡と、廻からもメッセージが届いていた。

「は……?」

 俺はその場から動けなくなった。
 スマホには、縛られた芽衣里ちゃんの写真が表示されている。

「なんなんだよ……これ……」

 そうつぶやいてみても、答えてくれるやつは誰もいない。
 ……いや、1人いる。
 廻に電話をかけようとすると、タイミングよく廻からかかってきた。
 あわてて電話に出ると、俺以上にあせった廻の声が聞こえてくる。