あぁ~…。
やっちゃった…。
隼人を怒らせた…。
自責の念にかられる。
病室を聞いていないから部屋に行くことも出来ないし、屋上はあの件で目撃者がいたらしく警戒態勢がしかれてしまい、行けなくなってしまった。
ほんとにどうしよう…。

次の日。

たまたま検査に呼ばれ、検査室に向かっていると。
っ、あ…!
少し前の辺りに、隼人を見つけた。
「っ、はや…」
待って。
私から話しかけることは、いい事?
隼人を私が怒らせたから、距離が出来ちゃったんじゃないの?
心の中で葛藤していると。
「花鶏!」
隼人…!
隼人の方から話しかけてくれた。
タイミング悪すぎるでしょ…!
「今日の午後3時!プレイルームで待ってる!」
「うん…!」
こくこくと頷いて返す。
看護師さんがふふっと微笑んで、
「青春ね~」
と口にした。
その瞬間真っ赤になる。
は、恥ずかしい…。
幸いにも看護師さんと私と隼人以外の人は見当たらなくて、ほっと胸を撫で下ろした。


検査が終わって、急いで自室に戻る。
隼人に会うから、少し髪を整えようと思って。
念入りに髪をクシでとき、ほんのりピンクのリップも塗った。
何を持って行くのかわからなくて、とりあえずスマホを持って行くことに。
まだまだ時間ある…。
どうしよう…。
謝る言葉でも考えておこうかな…。
その辺にあったメモ帳を出して、ペンでどんどん書き込んでいく。
意外にもすらすら書けて、少しびっくりした。