「俺と…やり直せないかな…?」
はぁ?
何言ってんの?
「はぁ?」
「クリスマスの事はホントに悪いと思ってる。あいつとは何でもないんだ…」
「はぁ?何でもない人とエッチしちゃうんだ」
私は、卓也を睨みながら言った。
「それは…あいつが無理矢理…」
「無理矢理にしては、卓也も気持ち良い声出してたけど?」
卓也が目を伏せる。
「私、彼氏が出来たの」
「えっ?」
卓也が顔を上げて、私の顔を見た。
「だから…もう…私の前に現われないで…」
私は、卓也に背を向けて、マンションの中に入ろうとすると…。
「待てよ」
と、腕を掴まれた。
「痛い!離して!」
私は、振り向いて卓也を睨む。
卓也の手に力が入る。
今まで見たことがない卓也の顔。
怖い…。
助けて…。
「海璃!」
マンションの入口で私を呼ぶ声がした。
声の方に顔を向けると…。
優依が立っていた。