優依の車の中─。


どんどんマンションに近付いて行く…。
あと数分で、優依とはバイバイしなくちゃいけない。


明日、学校に行けば会えるけど、
でもそれは"彼氏"と"彼女"じゃなく、
"教師"と"生徒"の関係で…。

金曜日の夜か土曜日までは、優依の優しい笑顔は見れない…。


私たちの関係は普通の恋人同士とは違う…。


"禁断"の関係─。


辛いよ…。


卓也の時には、バイバイするのは平気だったのに…。
優依とバイバイするのは、何でこんなに辛いんだろ…。


私は、窓の外を見ながら必死で涙を堪えていた。


優依は何も言わず、私の手をギュッと握ってきた。
そして、お互いの指を絡めた。