「優…依…?」



私は壁の方を向いたまま言った。



「んー?」


「もし…私が帰りたくないって言ったら…どうする?」



しばらくして…。



「海璃…こっち向いて」



と、優依が言ってきた。


私は優依の方へ向く。


優依は私に優しい笑顔を見せて、
私のことを優しく抱きしめると、



「俺も…海璃のこと帰したくないよ。ずっと一緒にいたい」



と、私の頭を優しく撫でながら言った。



「優依…」



私は、顔を上げて優依の顔を見た。



「でも…今日はダメだ。
明日、学校だろ?卒業したら好きなだけ泊まらせてやるから。てか、海璃がイヤがっても無理にでも泊まらすからな」



優依が笑いながら言った。


私も笑う。



「お前って泣くと、ホントにブサイクだな」


「優依のバカ」


「服着たら送ってくからな」



優依は、私の頭をポンポンと軽く叩くと、寝室から出て行った。