「何でもいいでしょ?先生には関係ないでしょ?」



どうして…先生の前では素直になれないんだろ…。
素直になれない自分が憎い…。



「まぁそうだけど…」



先生が苦笑いする。



「先生は?青い月見えた?」


「あぁ見えたよ。すんっげー綺麗だった。で…どんな願い事したか聞きたいか?」



先生にも見えたんだ…。
どんなお願いをしたんだろ…。
聞きたい…けど…。



「別に?」



と、心にもないことを言って、窓の外を見た。


雪がさっきより降っていて、アスファルトの上は白い絨毯みたい。