私は、雪をかき集めて、
それをおにぎりのように丸めると、
優依に向かって投げた。


けど…私の投げた雪を軽くかわす優依。
そして、また私の顔めがけて雪を投げて来る。
それが見事に私の顔に当たって…。
優依、大爆笑。



「もういい!」



私は優依に背を向けてしゃがんだ。



「海璃?」



優依が私の肩を揺らす。



「………」


「怒った?」



私は無言で、首を縦に振った。



「こんぐらいのことで怒んなよ~」


「だって…」



私は、俯いて雪をいじっていた。