しばらくして、トースターの"チン"って音がして、
パンの焼けた香りがしてきた。
優依が、お皿にトーストを乗っけて持ってきてくれた。
「ありがとう。優依は食べたの?」
私は、トーストにマーガリンを塗りながら言った。
「食べたよ」
「早いね」
「お前が遅いんだろ?」
私は、トーストを一口食べた。
「優依ってさぁ。休みの日は何時に起きてんの?」
「だいたい8時過ぎには起きてるけど?」
「はやっ!」
「そんなに驚くことかよ」
優依はタバコの煙を吐き出した。
「ごちそうさまでした」
「はい」
優依が優しい笑顔でこっちを見る。
私は、食器をキッチンに持って行って洗い始めた。
新婚さんみた~い。
私は笑いながら食器を洗っていた。
この顔、見られたらヤバいな…。



