今は先生の授業。 私は、窓の外をボーと見ていた。 今にも雪が降りそうな天気。 灰色の空。 今の私の心と同じ色。 青空のようにはなれないのかな…。 「おい!星野!俺の話聞いてたか?」 私の耳に届いた先生の声。 慌てて前を向くと、先生が冷めた目でこっちを見ていた。 「聞いてませんでした…」 私は、消え入るような声で言った。 「今日、居残り」 先生は、私に一言そう告げると、 また授業を再開させた。