私は、救急車や警察が来た時のことをあまり覚えていない。


卓也がどうなったかもわからなかった。


警察に事情を聞かれても答えることが出来なかった。


ただ私が覚えてることは、優依の力ない笑顔と、


病院の窓から見えた青い月の事だけだった。


青い月に向かって、必死に祈り続けた。