「優…依…しっかりして。救急車来るからね。だから死なないで…」 涙が頬を伝い、優依の頬に落ちる。 「死なねぇよ」 優依が、薄く目を開けて笑顔で言った。 「何、泣いてんだよ」 優依の手が私の頬を包んだ。 「海…璃…。俺は…絶対に…死なねぇからな。お前を守るって…約束…したろ?」 私は、優依の手に自分の手を重ねた。 涙が次から次へと溢れてきて止まらなかった。 遠くの方で救急車のサイレンの音が聞こえた。