「もしもし?」



優依の声が怒ってる…。



「うん…うん…あぁ…。
そこでちょっと待ってろ」



優依は電話を切ると、私に携帯を返してきた。



「優依?」


「ちょっと下まで行って来るから」



優依はソファーから立つと、吸っていたタバコを灰皿に押し付けた。



「私も行く!」


「海璃はここで待ってろ」



優依は私の頭を撫でた。



「でも…」


「いいから」



優依はそう言うと、リビングを出た。


玄関の閉まった音を確認して、
時間を少し置いてから、私もリビングを出て、玄関の外に出た。