卒業式を終えて、クラスの皆や先生たちと写真をいっぱい撮った。
もう…優依の授業を受けることもないんだね…。
学校での優依を見ることもないんだね…。
もう堂々と付き合えるのに。
凄く凄く嬉しいのに。
ちょっと寂しい気もするな…。
「海璃!」
声を掛けてきたのは佑香だった。
「ん?」
「これから時間ある?
皆とご飯食べに行こうって言ってるんだけど…海璃も一緒にどう?」
「ゴメン!」
私は、手でゴメンのポーズを作った。
「用でもあるの?」
「う…うん…」
「そっかぁ…残念だな…。
でも私、地元の大学に行くし。また会おうね!メールするね」
「うん」
私は笑顔で佑香の顔を見た。
大学か…。
私は結局、大学受験をすることもなく、
就職先も決まってるわけじゃなく、
明日から…ニートだよ…。



