「だってあんたが清をエサとして差し出したじゃん! ここには食べ物があるって化け物に教えたようなもんでしょ!?」
「清の前に2人も食べてんだから、そんなの関係あるかよ!」

ふたりの言い争ういの間に割って入る用に理沙が妙子に近づいた。
「私も妙子の意見に賛成する。さっき清を食べさせなければ、化け物はどっか行ってたかもしれない」

「なにふざけたこと言ってんだよ!」
利秋は顔面層把握になって叫ぶ。
妙子と理沙のふたりは聞く耳を持っていなかった。

「利秋は悪くないよ。あの化け物、ここに来てからずっと動かないだろ」
そう言ったのは昂輝だった。

昂輝の言葉に利秋がホッとため息を吐き出す。
妙子は昂輝からのフォローに内心舌打ちをした。